美術装置実績ギャラリーでご覧いただく作品が[完成品=表舞台]だとしたら、こちらは[途中経過=舞台裏または楽屋]です。華やかな表舞台の裏では、必ず楽屋での入念な準備がなされています。
美術装置 大道具 小道具を舞台や撮影の本番に送り出す「セントラルサービス」の舞台裏。その製作進行過程をご覧ください。
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スチレンボードでテレビのかぶりものを製作しました。
W:42cm/H:34cm/D:32cm 一日中かぶりっぱなしでの街頭でのパフォーマンスのため、本体はもちろんアンテナ、スイッチ類まで極力軽量に作りました。
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基本パーツの切り出しと下拵えが終わった所。
全部で10個製作。一工程は大した事が無くても、すべての工程が10回づつの繰り返しなので、だいぶ手間がかかります。
この切り出しも六面×10個で60枚。すでに相当時間がかかっています。
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10mmのスチレンボードを使いましたが、切断面だけでの接着では強度が不安なのですべてのエッジにもう一枚スチレンボードを張り足しました。
この工程も120本の作業量です。
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組み上げ作業。
ボンドが固着するまで楊枝を刺して仮止めにします。楊枝穴は後でパテで埋めて消します。
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ようやく組みあがりました。
まだ先は長いのですが、形が見えてくると少し気が楽になってきます。
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すべてのエッジをトリマーで面取りして、そこにパテを塗り、乾燥後サンドペーパーを当てて行きます。
この工程も140エッジ分。
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パテ埋めの作業の間、一方ではホールドのためのパーツを用意します。
今回は中にヘルメットを埋め込んでホールドします。
ヘルメットも特に軽量の物を注文しました。
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ヘルメットを取り付けるための台座を天井部分に張り付けます。
その後、かぶる人の顔を少しでも外から見えにくくするため、内部を黒色に塗装します。
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本体を下塗りのヘキサコートで塗装。
有る程度の塗膜強度を出すため3回重ね塗りをします。
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乾き待ちの間に、上部アンテナの台座と後部ブラウン管カバーのパーツを作ります。
スタイロフォームと発泡スチロールを切り出してパテを塗ります。
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アンテナの台座を組み上げて、ブラウン管カバーと共に黒く塗ります。
あわせてスイッチ類の細かいパーツも塗装します。
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ヘルメット取り付けの準備です。
接着強度を上げるため、頭頂部分をサンディングしてから取り付けます。
接着剤はウレタンフォームを使用。
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本塗装。
ヘルメットを取り付け終わったら、内部にエアゾルが行かない様にマスキングしてから白塗料をスプレー塗装します。
一度に全面は塗れないので、乾きを待ちつつ引っ繰り返しながら、3回重ねて塗っていきます。
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乾き待ちの間にアンテナのパーツを組み上げます。
角度をすべて揃えるのに技術が必要。
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塗装が乾いたら、ブラウン管面にブラウンスモークの塩ビ板を内側から張り込みます。
塩ビ板だけでは中の人間の顔がうっすら見えてしまうので、さらに黒紗幕を内側に張り込みます。
外からは絶対に見えないという事と、中の人間の視界の確保とのバランスがむずかしい。
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アンテナとスイッチ類を取り付けて完成間近。
あと一息です。
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後方にブラウン管カバーを取り付けます。
これにて完成、一件落着。
後は現場で別注の文字を張り込みます。
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10台勢揃いの図。
技術的にはそう難しくはなかったのですが、かなりの作業量でだいぶ時間がかかりました。
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文字を張り込んだ後、現場での勢揃いの図。
関係者の皆様にも喜んでもらえた様です。
お疲れさまでした。
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